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住野よるおすすめ作品ベスト10|初めて読むならまずコレ!名作ランキング

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住野よるの世界は、ただの青春小説ではない

「住野よるの作品って、どれから読めばハズさない?」
必ずといっていいほど聞かれる質問です。

住野よるといえば、デビュー作『君の膵臓をたべたい』(通称・キミスイ)で鮮烈なデビューを飾って以降、
“誰もが抱える弱さ” に寄り添う筆致で、若い読者から大人まで幅広い層に支持されてきました。

住野作品の特徴は、決して「泣ける小説」「青春小説」だけではありません。
むしろ大切なのは、“登場人物たちの繊細な心の揺れ” を丁寧にすくい上げる姿勢にあります。

私は年間100冊以上を読む読書家として、そして学生〜社会人読者まで幅広くご案内してきました。
住野作品を「最初の1冊から深く読み込みたい!」という読者のために、今回 本気のランキング を作りました。

この記事は、
✔ 初心者が入口として読むべき作品
✔ 深く刺さる名作・重めの青春作品
✔ 気軽に読めるライトな作品
✔ 住野よるの文章の美点
を“総合評価”して構成しています。

目次

第1位|君の膵臓をたべたい(キミスイ)

■あらすじ

物語は、「僕」が病院で偶然拾った一冊の文庫本から始まる。
タイトルは『共病文庫』。持ち主はクラスの人気者・山内桜良。
そこには、膵臓の病気により余命が短いことが書かれていた。

突然重い秘密を知ってしまった「僕」と、明るく周囲に振る舞う桜良の不思議な関係。
桜良にとって「僕」は特別ではなかったはずなのに、二人の距離は少しずつ変わっていく。

「死ぬ人と、生きている人」
境界線に立ちながら、日々の“当たり前”が宝物に変わっていくことを知る二人。
そして訪れる、あまりにも突然の別れ。
最後の手紙がすべてをひっくり返し、読者の価値観まで変えてしまう。

■読みどころ

  • 桜良のセリフの一つ一つが名言級
  • 「僕」の変化が丁寧に描かれる成長物語
  • 真相が明かされた後の余韻が圧倒的
  • 映画・アニメ・コミカライズなど、広がり方も含めて近年屈指の青春小説

■読書家の視点

発売以来、ずっと売れ続けているロングセラー。
10代の読者の「初めて泣いた本」として選ばれることが多い作品です。
男女問わずファンが多いため、プレゼントにもよく購入されます。

第2位|青くて痛くて脆い

■あらすじ

主人公の楓は、人付き合いが苦手な大学生。
そんな楓の前に現れたのが、理想に向かってまっすぐ突き進む秋好。
二人は“世界を良くするための団体モアイ”を作るが、秋好がいなくなった後、モアイは別物に変質してしまう。

「これじゃない」
過去を否定された気持ちと、失われた理想を取り戻したい怒り。
青い時代の「まっすぐさ」が、現実とのズレの中で痛みに変わっていく。

■読みどころ

  • 青臭い理想と現実のギャップ
  • 楓の不器用な感情がリアルすぎる
  • 共感性の高さゆえに、読み手の心もえぐる
  • 恋愛とも友情ともつかない関係が絶妙

■読書家の視点

10代より20代の読者に刺さる作品。
「大学時代に読んでおきたかった…」という声が非常に多いです。

第3位|また、同じ夢を見ていた

■あらすじ

国語が得意で小さな悩みを抱える少女・ナツキ。
彼女はある日、不思議な3人の女性たちと出会う。

  • 教えに厳しいおばあさん
  • 自由奔放で傷つきやすい若い女性
  • 猫と静かに暮らす画家の女性

それぞれの言葉や経験がナツキの心に積み重なり、彼女は“幸せとは何か”“正しいとは何か”を学んでいく。
そして終盤、3人の女性の正体と目的が明かされるシーンは、読者の涙腺を揺さぶる。

■読みどころ

  • 児童文学のようで、実は深い哲学を含む
  • 年齢によって刺さるポイントが変わる
  • 読後に優しい気持ちになれる

■読書家の視点

小・中学生にも買われるが、むしろ大人読者の評価が高い。
親子で読んだという声も多く、教科書に載せてもいいレベルの普遍性があります。

第4位|君は月夜に光り輝く

■あらすじ

“発光病”という不治の病により、外へ出ることができない少女・渡良瀬まみず。
主人公・小野寺卓也は、クラスメイトの彼女の「やり残したことリスト」を“代わりに体験する”役目を引き受ける。

卓也はまみずのために映画館へ行き、プリクラを撮り、夜景を見る。
どれも「普通なら一緒に行けるはず」の手の届く小さな願いだ。

代行を通じて距離が縮まっていく二人。しかし、まみずの病状は確実に進行する。
そして迎えるラスト。
“誰かの代わりに生きる” 不思議で温かくて切ない関係の意味が、最後の最後に氷解する。

■読みどころ

  • まみずの透明感のあるキャラクター
  • 「代行する」という構造に込められたメッセージ性
  • 悲しいだけの物語ではなく、確かな希望の光がある
  • キミスイとはまた違う、“涙の質”

■読書家の視点

映画化もされたことから、若い世代の読者を中心に安定した人気を持つ作品。
「死」に向き合うテーマでありながら、文章の美しさが重さを中和し、読後が優しい。


第5位|麦本三歩の好きなもの

■あらすじ

図書館勤務の20代女性・麦本三歩は、どこか抜けていて、でもとても魅力的。
彼女の「好きなもの」から描かれる日常は、コーヒー、読書、友達、そしてちょっとした恋心など…ささやかな幸せに満ちている。

大きな事件は起きない。
けれど、まるでドラマのワンシーンのような出来事が淡々と積み重なっていく。
特別じゃなくていい。欠点があってもいい。
そんなメッセージが三歩の生き方から伝わってくる。

■読みどころ

  • 社会人女性の日常をあたたかく描いた新境地
  • 三歩の「ちょっと背伸びしたい」という気持ちが愛おしい
  • 仕事や人間関係に疲れた時に最適
  • 読後の癒やし効果がすごい

■読書家の視点

「ゆるい系の小説でおすすめありますか?」と聞かれたら必ず挙げる作品。
続編も出ており、シリーズとして手に取りやすい。


第6位|この気持ちもいつか忘れる

■あらすじ

主人公は、かつての恋を忘れられない青年。
彼が出会う少女との関係を通じて、人が「忘れる」ことで前に進むこと、「記憶」が人生をどう支配するのかが丁寧に描かれる。

住野よる作品の中でも、最も“静かで透明な感情”を扱った一冊。
青春の痛み、喪失の苦しさ、そして再生。
物語全体が夜のように静かで、読後にふっと息が漏れるような余韻がある。

■読みどころ

  • 恋と記憶をテーマにしたエモーショナルな物語
  • 住野作品の中でも特に大人向け
  • セリフより“空気”で魅せる文学性

■読書家の視点

SNSでも“隠れ名作”として評価が高い作品。
「心がザワザワして眠れない夜」に読む読者が多い印象。


第7位|よるのばけもの

■あらすじ

昼と夜で世界が変わる。
いじめられっ子の矢野は、夜の学校で「ばけもの」の姿になり、普段とは別の自分として行動できるようになる。

そこで出会うのは、昼間は人気者のクラスメイト・倉本。
彼女もまた、夜になると“ばけもの”の姿となる。
昼の顔と夜の顔。
学校という小さな社会の中で、本当の自分と向き合う物語が展開される。

■読みどころ

  • いじめや孤立など、10代の心の闇に切り込む
  • 怪異を使った比喩が秀逸
  • 読みやすいのにテーマは深く、考えさせられる

■読書家の視点

中学生・高校生の読者に強く支持されている作品。
住野作品の中でも“もっとも学校リアル”な一冊。


第8位|恋とそれとあと全部

■あらすじ

恋愛を中心にしながら、友情・葛藤・ちょっとした後悔など「青春の一瞬」を切り取った短編集。
それぞれの物語が短いながらも濃密で、住野よる特有の空気感がしっかり感じられる。

■読みどころ

  • スキマ時間で読める構成
  • 恋の温度が物語ごとに違うのが面白い
  • 住野作品のエッセンスが凝縮されている

■読書家の視点

住野作品に慣れていない読者にも勧めやすい一冊。
男女問わず、手軽に“住野よるを味わえる”。


第9位|110番するほどでもないけれど、わりと切実

■あらすじ

複数作家によるアンソロジーで、日常の中で感じる「小さな困りごと」をテーマにした短編集。
住野よるは、人知れず抱える痛みや弱さを描いた短編を寄稿している。

■読みどころ

  • 身近なテーマで読みやすい
  • 住野よるの“短編ならではの切れ味”を楽しめる
  • 他作家との比較もできるため、読書体験としても面白い

■読書家の視点

住野ファンが「全部読みたい」と思ったとき必ず手にする一冊。
サブ作品として押さえておきたい。


第10位|腹黒ハニィ

■あらすじ

ライトな恋愛アンソロジー。
可愛くて甘くて、少し毒のあるキャラクターが登場する、テンポよく読める作品が集まっている。

■読みどころ

  • 恋愛ライトノベルのような読み心地
  • 深刻なテーマが苦手な読者にも最適
  • 住野作品の“別の顔”が見える

■読書家の視点

住野作品には珍しい“軽やかなラブコメ寄り”。
普段重めのテーマが多いので、ギャップが楽しい。


▼住野よるの文体・作風の分析

住野よるの文章は「吸い込まれる透明感」が最大の特徴。
派手な比喩や難解な語彙に頼らないため、10代でも読める。しかし内容は非常に深い。

■1. 「弱さ」に寄り添う

住野作品の登場人物は、強くない。
自信がなかったり、素直になれなかったり、不安を抱えていたりする。
しかしその“弱さ”は、どの読者の心にも必ずあるもの。

■2. 会話の自然さ

住野作品の会話は、リアルさと文学性のバランスが絶妙。
日常的なのに、どこか心に残る。

■3. 日常×死(喪失)の構造

大事件は起こらなくても、人生の節目に触れる。
そのことで読者の人生にも投影が起こる。

■4. 年齢によって刺さるポイントが変わる

10代…自分を重ねて泣ける
20代…人間関係の難しさが刺さる
30代〜…「あの頃の痛み」を思い出して胸が苦しくなる


▼初めて読む人におすすめの3冊

  1. 君の膵臓をたべたい
    →住野よるの“核”を知るならまずこれ
  2. また、同じ夢を見ていた
    →優しさと感動を味わいたい人向け
  3. 青くて痛くて脆い
    →人間関係の深みに触れたい中級者向け

▼年代別:刺さり方が変わる住野作品

  • 中高生:キミスイ、月夜
  • 大学生〜20代:青くて痛くて脆い、よるのばけもの
  • 社会人:三歩シリーズ、この気持ちもいつか忘れる
  • 親世代:また、同じ夢を見ていた

▼読書家が語る「売れ方の特徴」

  • キミスイは10代の“読書初心者の壁”を壊す名作
  • 三歩シリーズは社会人女性の固定ファンが多い
  • 青くて痛くて脆いは大学生の口コミ人気が高い
  • 住野作品は「貸して」「貸したい」と言われる率が高い

▼まとめ|住野よるの作品が愛され続ける理由

住野よるの作品は、派手な展開がなくても心を掴む。
それは、誰もが心に抱える“弱さ”に、やさしく灯りをともすからです。

大きな悩みじゃなくていい。
言葉にならないモヤモヤを抱えた時、
読み終わった後にそっと背中を押してくれる。

住野よるは、そんな作家です。

ランキングを参考に、自分の心に寄り添ってくれる一冊を見つけてみてください。

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この記事を書いた人

読書をこよなく愛して30余年。
会社経営をしている手前、ビジネス書、自己啓発本など様々なジャンルも読む。
また、子供から大人まで楽しめるような小説など、幅広く読書を楽しんでいる。
ここでは読書の最高の楽しみ方、読書の始め方、おすすめの本など紹介していきます。

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