本を読んだ直後は「なるほど!」と思ったのに、数日経つと内容をほとんど忘れてしまう――そんな経験はありませんか?
せっかく時間をかけて読書をしても、知識が定着しなければ意味がありません。この記事では、本の内容をしっかりと自分の知識として定着させるための方法を私が実践してみて良かったことを踏まえて紹介します。
科学的なデータをもとにした「記憶に残りやすい読書法」や、実践しやすい「知識の定着習慣」を解説するので、ぜひ参考にしてください。
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まず、知識が定着しにくい理由を知っておきましょう。
19世紀のドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、人間は新しい情報を次のようなペースで忘れていきます。

• 20分後:42%忘れる
• 1時間後:56%忘れる
• 1日後:66%忘れる
• 1週間後:75%忘れる
• 1ヶ月後:79%忘れる
つまり、読んだ直後に復習をしなければ、1日後には7割以上の内容を忘れてしまうのです。なので大前提として人は忘れるものだということを認識しておきましょう。

なんで言ったことを覚えていないんだという人がいますが、これですね。
この忘却の仕組みを理解したうえで、「忘れにくい読書法」を実践することが、知識を定着させるカギになります。
余談ですが、年始に立てた目標を年末まで覚えている人は2割もいないようです。
知識を定着させる5つの習慣


知識を定着させる方法① 読む前に目的を明確にする
ただなんとなく本を読むよりも、「この本から何を学びたいのか」を明確にしておくほうが、知識は定着しやすくなります。
例えば、ビジネス書を読む場合なら、以下のように目的を決めておくとよいでしょう。
• リーダーシップの本 → チームマネジメントの具体的な方法を学ぶ
• 時間管理の本 → 1日のスケジュールを改善するヒントを得る
• マーケティングの本 → 売上アップに活かせる施策を学ぶ
「本を読んだあとに、どんな行動をとりたいか?」と考えておくことで、記憶への定着率が高まります。
知識を定着させる方法② アウトプット前提で読む
記憶を定着させるには、インプット(読む)だけでなく、アウトプット(書く・話す・実践する)が不可欠です。
アメリカの学者エドガー・デールが提唱した「ラーニングピラミッド」によると、学習の定着率は次のように変わります。


• 読むだけ:10%
• 聞くだけ:20%
• 見るだけ:30%
• 書く(ノートをとる):50%
• 話す(誰かに教える):70%
• 実践する:90%
つまり、「本を読んだ内容を誰かに話したり、書いたりすることで、記憶に残りやすくなる」ということです。
読書後に、ブログやSNSで学びを発信するのも効果的な方法です。
合わせ技も有効です。例えば「呟きながら書く」という方法をとれば、自分が発した言葉が耳から入り、聞いているのと同じ効果が発揮されつつ書く効果も得られます。
つまり、聞くだけ10%+書く50%で60%の効果を得られます。こんな単純な計算ではないかもしれませんが、より多く実践することで脳への定着率を高められることは間違いありません。
知識を定着させる方法③ 重要なポイントは3回以上復習する
先述のエビングハウスの忘却曲線を思い出してください。1日後には74%を忘れてしまうわけですが、適切なタイミングで復習すれば、記憶の定着率が向上します。
おすすめの復習タイミングは以下の通り。
1. 読んだ直後(10分以内)
2. 1日後(翌日)
3. 1週間後
例えば、読書ノートを作成し、上記のタイミングでポイントを見返すだけでも効果があります。
知識を定着させる方法④ 他の本と関連付けて考える
知識は「単独で覚えようとする」よりも、「既存の知識と結びつける」ほうが記憶に定着しやすくなります。
たとえば、マーケティングの本を読んでいるなら、以前読んだ経済学の本や心理学の本と関連付けて考えるとよいでしょう。
「この本の内容は、以前読んだ〇〇とどう違うか?」と考えながら読むことで、知識が深まり、忘れにくくなります。
知識を定着させる方法⑤ 実生活で使う
知識は「使わない」とすぐに忘れてしまいます。
例えば、時間管理の本を読んだなら、実際に本のメソッドを試してみる。
自己啓発書を読んだなら、学んだことを職場や家庭で実践する。
このように「行動に移す」ことで、知識は定着しやすくなります。
逆を返せば、使えば使うほど脳への定着は高まるということです。有効と思えることはどんどん実践していきましょう。
読書の記憶定着率を高めるおすすめツール


① 読書ノート
シンプルなノートに、以下の3点をまとめるだけで知識が定着しやすくなります。
• 学んだこと(要点)
• 感じたこと(自分の意見)
• 具体的な行動(実践すること)
② マインドマップ
本の内容を図解しながら整理することで、情報を視覚的に整理できます。



人は視覚からの情報を一番、理解しやすいです。
使いは有効な手段です。
③ SNSやブログで発信
X(旧Twitter)やブログを活用して、学びを発信すると、アウトプット効果が得られます。



手っ取り早くアウトプットする方法として、SNSは有効です。
メモがわりに使う人もいます。
まとめ
本の知識を定着させるには、以下の5つの習慣を意識しましょう。
1. 読む前に目的を明確にする
2. アウトプット前提で読む
3. 重要なポイントは3回以上復習する
4. 他の本と関連付けて考える
5. 実生活で使う
ただ読むだけではなく、アウトプットを意識することで、学びは一生モノの知識になります。
次の読書から、ぜひ試してみてください!
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